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芸能人もこぞって行ったイタリアンの伝説的老舗
六本木交差点のランドマーク、アマンドのビルの地下にひっそりと佇むイタリアンレストラン「シシリア」。ここは単なる飲食店ではなく、日本のイタリアン文化黎明期から現代に至るまで、六本木という街の盛衰を見守り続けてきた生きた歴史そのものです。昭和の伝説的なスターや「六本木野獣会」と呼ばれた若者たちが集い、時代を築いたこの場所は、時を超えて多くの人々を魅了し続けています。

六本木年代記:伝説が生まれた場所
シシリアは、日本で3番目に古いイタリア料理店の一つとして、昭和29年に創業しました。当時はまだイタリア料理が一般的ではなく、「イタメシ」という言葉が生まれた時代。シシリアは、新しい食文化を日本に紹介する先駆者としての役割を果たし、流行に終わることなく、時代を超えて愛される存在となりました。
実は、一度ビルの建て替えに伴い、現在の場所から少し赤坂寄りの場所で営業していた時期があります。しかし、再び元の場所に戻り、店内もきれいに改装されました。この変化は、時代の流れに合わせて快適な空間を再構築しつつも、店の持つ「ノスタルジー」という本質的な魅力を損なわなかったことの証です。
この店は、故・石原裕次郎氏や勝新太郎氏といった大スターたちが愛した場所として語り継がれています。彼らがメディアの喧騒から離れ、心から安らげるプライベートな時間を求めていた、静かで信頼できる場所だったからでしょう。
また、1960年代には六本木を拠点にした若者たちのグループ「六本木野獣会」の存在も忘れてはなりません。大原麗子さん、中尾彬さん、井上順さんなど、後に時代の寵児となる才能豊かな面々が名を連ねていました。彼らのたまり場であった「キャンティ」と並び、シシリアは当時の六本木が持つ、反骨精神と華やかさの両方を内包するエネルギーを静かに見守っていたのです。
シシリアを体験する:おすすめメニューと訪問ガイド
シシリアの魅力は、その深い歴史だけでなく、長年愛され続けてきた料理と、六本木という立地でありながら手頃な価格設定にあります。

絶対に食べてほしいメニュー
初めてシシリアを訪れるなら、ぜひ味わってほしいメニューがいくつかあります。
- グリーンサラダ: 「名物」として知られるこのサラダは、薄くスライスされたキュウリがたっぷり乗っており、甘酸っぱいドレッシングとの相性が抜群です 。目にも鮮やかなその見た目は、食べるのをためらうほど美しいと評されています 。価格は1,000円で提供されています 。
- ガーリックソースパスタ: シンプルながらも深い味わいのガーリックソースパスタは、多くのファンを持つ一品です 。価格は1,200円とされており 、手頃な価格で本格的な味わいを楽しめます
- ブロッコリーのソテーガーリック風味:ニンニクの香りが食欲をそそる一品。
- 四角いピザ:シシリア名物のひとつ。超薄い生地が特徴で、サクサクとした食感はいくらでも食べられます。熱々で提供され、どこか懐かしい味わいです。
- 仔牛のカツレツ ガーリックバターソース:これがシシリアの真髄。ブリブリのニンニクが効いたバターソースをたっぷりつけて食べるこの一品は、他では味わえない特別な体験です。編集部は必ず食べるメニューです。

生ハムとアスパラガスも人気メニューですが、以前のシャリっとした独特な食感の生ハムから、一般的な生ハムに変わってしまったとのこと。これは少し残念ですが、それでも十分に美味しい一皿です。凍生ハムが最高に美味しかったのですが、、、同じ感じの生ハムは浅草の「はぎわら」にありました。
唯一無二の最強生ハムは浅草の「はぎわら」でしか食べれません。日本で1番おいしいと個人的には思います。 | 痛風おやじの蕎麦・時々秘境・古民家ブログ
きゅうりのグリーンサラダも有名ですが、代わりにブロッコリーのソテーを試してみるのも良いでしょう。パスタは、西麻布の「アルポルト」のようなトマト系パスタが好きという方もいるため、好みが分かれるかもしれません。
訪問時のヒント
シシリアは予約ができません。そのため、ピークタイムを避けて行くのがおすすめです。夕方18時ごろであれば、比較的待ち時間なく入店できる可能性が高いです。その後は混雑しますが、料理が提供されるスピードが速く、回転も早いため、あまり待たずに済むことが多いでしょう。一度にたくさんオーダーするとテーブルいっぱいになっていそうで食べないと行けない感じになるので、ゆっくりと食事をしたいならオーダーを2~3回に分けて頼んだ方がいいかもしれません。編集部一度に頼むので、いつも頼んでから食べ終わるまで1時間もかかりません。
アクセスは非常に便利で、東京メトロ日比谷線六本木駅の3番出口から徒歩1分、六本木交差点の天城ビル地下1階にあります。アマンドの隣にある階段が目印です。地下へ続くレンガ造りの階段を降りるその一歩一歩が、まるで現代の六本木から、昭和の華やかな時代へとタイムスリップするような感覚を与えてくれます。
永遠の魅力:なぜシシリアは今も愛されるのか
シシリアが長年にわたり人気を保ち続けているのは、その歴史的背景と変わらぬ味わい、そして価格設定にあります。六本木という高級店がひしめくエリアで、「比較的リーズナブルで美味しい」という評判は、驚きをもって迎えられています。
石レンガの内装は、時代に合わせて改装されながらもノスタルジーを感じさせます。この柔軟な適応力こそが、新旧問わず多くの人々に愛される理由の一つです。シシリアの地下空間は、まさに六本木が持つ、反骨精神と華やかさの両方を静かに見守り、訪れる人々に特別な時間を提供し続けているのです。
シシリアの思い出や写真、体験談は、SNS上でたくさんの人々に共有されています。ぜひあなたも一度訪れて、この歴史ある空間で特別な美食体験をしてみてください。
「六本木 シシリア」の場所
店舗情報
名称 | 六本木 シシリア |
ジャンル | イタリア料理 |
住所 | 〒106-0032 東京都港区六本木6丁目1−26 天城ビル B1F |
電話 | 03-3405-4653 |
アクセス | 東京メトロ日比谷線 六本木駅 徒歩1分 |
営業時間 | 平日: 16:30〜23:00、 土日祝: 12:00〜22:00 |
定休日 | 年中無休 |
備考 | 各種クレジットカードOK 駐輪場無し 近隣のコインパーキング利用 |